私と息子と息子の読み書き障害

さらいにくるよ

幼児向け動画に、残酷だったり卑猥だったりするシーンをわざと混ぜ込んで作られた動画の、通称エルサゲートと呼ばれるユーチューブと息子が接触するようになってしまった。

エルサゲートを説明しようとした私は

「どっちの気持ちで見てた?

このトイレとくっつけられた男の人を見て、おかしい気持ちで見てた?

それとも、トイレとくっつけられた男の人の気持ちで見てた?

おかしい気持ちで見てたね?」と聞いた。

「おかしい気持ちで見てた」に息子は恐る恐るとうなずいた。正直だ。

「あなたはね、トイレにくっつけられて、こんな風に走らされて、おしっこをかけられたりする側になるんだよ。

この動画を作った人たちはね、こういうふうに残酷なことをして、笑いたいんだよ。

動画を作って、面白いね!とコメントした子供を「一緒に遊ぼう」と誘って、子供をさらって、何も知らない子供をいじめて笑いたいんだよ。

こういうことをやりたいから、こういう動画を作ってるんだよ。

自分たちが笑いたいから、弱い子供をさがしてるんだよ。

あなたはね「笑われる側」「いじめられる側」の子供なの。

あんな怖い動画を見てると、ああいう人たちにさらわれちゃうの。

お父さんとお母さんじゃ、助けてあげられない世界なの。

あなたがあんなふうにいじめられたら、お母さん泣いちゃうよ」と言った。

話してるうちに、かなり感情的になったので涙が出てきた。

息子も泣いた。怖くなったのと私が泣いたのがショックだったらしい。

またエルサゲートや大人の動画を見てしまうだろうから、対策をいろいろ考えていたのだけれど、よほどショックだったのか

「怖い」とか「変」だとか感じたら、さっと替えるようになった。

この間に大人向けのゲーム実況も見るようになった、主にマインクラフトでかなり健全だった。

気をつけていたが、息子の「怖い」「変」の感覚はかなり正しいように思えた。

小学生になった今でも「変なネットを見ると怖いことが起こる」感覚はあるらしい。

それでも、もっと気をつけておけば良かったと思う。