診断書がでると、スムーズに話が進んだ。
レッテルだとも思ったし、診断書がないと動けないのかともやもやしたが、とにかく動いた。早かった。
黒板の撮影に対しても、アイディアがたくさん出た。
「古いスマホで撮るのはどうでしょうか?」
「学校のタブレットでやりましょうか?」
「カメラにしますか?」
家でテレビを息子に撮影させてみた。
古いスマホはぶれた。
タブレットは起動してカメラアプリを立ち上げて、撮影するまでに時間がかかった。
デジタルカメラが一番すんなりと撮影できた。
撮影だけのシンプルなものがいいのだな、とカメラに決めた。
実際に使うシーンを想像して、家で練習した
学校側はタブレットかスマホでと考えていたようだった、いずれは授業でパソコンを使うのだから、それを見越しての話だったらしい。
パソコンにデータを送りやすいほうがいいだろうと意見が出た。
カメラのほうが、遊びでネット投稿するリスクも減りますから、やっぱりカメラにしたいです。
と答えた覚えがある。
スマホやタブレットはネットに繋げやすかった。
万が一にネットトラブルがあって、黒板撮影が禁止になったら、一番一番困るのは息子自身になる。
板書があると、不登校になるのはわかっていた。
少しでも、カメラ撮影トラブルは回避したかった。中学も高校もあるのだ。思春期もあるのだ。息子はずっと字が書けないのだ。一生、撮影機器の持つのだ。
遊んでトラブルになりそうなことには「面倒くささ」があったほうが、それがハードルになっていいような気がした。
こうしてカメラに決まった。
次に「誰が撮るか」の話になった。